2020年10月5日 (仮訳)クロアチア産の新種Tricharina tophiseda、およびT. japonicaの再検討 Kušan, I. et al., 2015. Tricharina tophiseda – a new species from Croatia, with a revision of T. japonica (Pyronemataceae, Pezizales). Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.221.1.3 [Accessed October 5, 2020] 【R3-07749】2020/10/5投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ クロアチアで採集された菌を検討し、Tricharina tophisedaとして新種記載した。 本種は縁毛が本属で最も長く、外被層の上部側面のみに分布することなどで特徴づけられ、純粋培養下ではascorhizoctonia型のアナモルフを形成した。 また、本種に最も類似するT. japonicaについて、タイプ標本および近年のヨーロッパ産標本を含む比較検討を実施した。 Croatia, Dalmatia, 3500 m E-SE from Skradin, right bank of Krka river in the area of Skradinski buk waterfalls (新種) Tricharina tophiseda Matočec & I. Kušan 語源…トゥファ(炭酸塩堆積物の一種)に座る 【よく似た種との区別】 Tricharina japonica 湿った環境に生息する 腐生菌とみられる 縁毛の形状が類似している 縁毛が厚壁 本種と異なりクロアチアではなく日本、スイスなどに分布する 本種と異なり子嚢盤の基部半分が基質に埋まるのではなく中央部が基質に付着する 本種と異なり子実層面が淡橙色ではなく類白色~汚灰色~淡灰色 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種より子嚢胞子のQ値が大きい 本種と異なり子嚢胞子が楕円状レモン形~狭楕円状の”oculiform”ではなく”oculiform”~紡錘形で台形 本種と異なり子嚢胞子の極がコットンブルー下で僅かに先細りになるのではなく先細り~乳頭状 本種と異なり外被層の真の毛が上部側面のみではなく全側面に生じる 本種と外被層における”lipid body”の分布が異なる 本種より縁毛のサイズが小さい 本種と異なり縁毛基部が類塊茎状~塊茎状ではなくプリズム状截断状または稀に塊茎状 本種と異なり子実体形成菌糸層の菌糸が分枝するのが稀で全く吻合しないのではなく、盛んに分枝し時に吻合する (その他掲載種) Tricharina japonica Chin S. Yang & Korf 【よく似た種との区別】 Tricharina tophiseda 湿った環境に生息する 腐生菌とみられる 縁毛の形状が類似している 縁毛が厚壁 本種と異なり日本、スイスなどではなくクロアチアに分布する 本種と異なり子嚢盤の中央部が基質に付着するのではなく基部半分が基質に埋まる 本種と異なり子実層面が類白色~汚灰色~淡灰色ではなく淡橙色 本種より子嚢胞子が短い 本種より子嚢胞子の幅が広い 本種より子嚢胞子のQ値が小さい 本種と異なり子嚢胞子が”oculiform”~紡錘形で台形なのではなく楕円状レモン形~狭楕円状の”oculiform” 本種と異なり子嚢胞子の極がコットンブルー下で先細り~乳頭状ではなく僅かに先細りになる 本種と異なり外被層の真の毛が全側面ではなく上部側面のみに生じる 本種と外被層における”lipid body”の分布が異なる 本種より縁毛のサイズが大きい 本種と異なり縁毛基部がプリズム状截断状または稀に塊茎状ではなく類塊茎状~塊茎状 本種と異なり子実体形成菌糸層の菌糸が盛んに分枝し時に吻合するのではなく分枝するのが稀で全く吻合しない